パフォーマンス¶
性能上限について¶
1 つの RS システム全体でのサービスアダプタ収容台数やサービスアダプタへの操作頻度等の性能上の上限は、サーバ機器の
CPU 性能
ディスク容量
ディスク I/O 性能
等に依存しており、設定上の上限値は存在しません。このため、各サーバの負荷状況をモニタリングし、各サービスが動作するマシンを分離したり、 サービスアダプタを収容するサーバを分散させる必要があります。 例としては、ARMS-Proxy サーバと Heartbeat サーバが動作するホストを分離させる、といった構成が挙げられます。
なお、前述のようなスケールアウトにより負荷を分散させた場合、最終的には DB の性能がボトルネックとなってきます。 この場合、DBMS 自体のパフォーマンス向上の仕組みを利用する必要があるため、大規模構成での運用が必要な場合は慎重に DBMS の構成を行ってください。
性能上のポイント¶
各種パラメータまたはイベントによって負荷がかかるポイントは変化するため、およその目安として以下の表を参考にしてください。
ARMS-Proxy および Heartbeat
ARMS-Proxy |
Heartbeat |
|||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU |
Disk I/O |
Disk 容量 |
CPU |
Disk I/O |
Disk 容量 |
|
接続待受型サービスアダプタ数 |
- |
- |
- |
○ |
◎ |
◎ |
接続持続型サービスアダプタ数 |
◎ |
- |
- |
○ |
◎ |
◎ |
サービスアダプタ起動間隔 (PULL) |
◎ |
- |
- |
- |
- |
- |
サービスアダプタ操作数 (Push) |
◎ |
○ |
○ |
- |
- |
- |
Push 結果取得アクセス数 |
△ |
△ |
- |
- |
- |
- |
RS-UI(RS-API) アクセス数 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
Heartbeat グラフアクセス数 |
- |
- |
- |
○ |
○ |
○ |
Heartbeat 監視間隔 |
- |
- |
- |
○ |
△ |
- |
Heartbeat 監視状態変化 |
- |
- |
- |
△ |
△ |
- |
Heartbeat 送信間隔 |
- |
- |
- |
○ |
◎ |
○ |
Heartbeat グラフデータ保存期間 |
- |
- |
- |
△ |
○ |
◎ |
RS および DBMS
RS |
DBMS |
|||||
---|---|---|---|---|---|---|
CPU |
Disk I/O |
Disk 容量 |
CPU |
Disk I/O |
Disk 容量 |
|
接続待受型サービスアダプタ数 |
△ |
- |
- |
△ |
△ |
△ |
接続持続型サービスアダプタ数 |
△ |
- |
- |
△ |
△ |
△ |
サービスアダプタ起動間隔 (PULL) |
○ |
- |
- |
○ |
○ |
△ |
サービスアダプタ操作数 (Push) |
○ |
- |
- |
○ |
○ |
△ |
Push 結果取得アクセス数 |
△ |
- |
- |
△ |
△ |
- |
RS-UI(RS-API) アクセス数 |
◎ |
- |
- |
○ |
○ |
- |
Heartbeat グラフアクセス数 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
Heartbeat 監視間隔 |
○ |
- |
- |
△ |
△ |
- |
Heartbeat 監視状態変化 |
○ |
- |
- |
△ |
○ |
△ |
Heartbeat 送信間隔 |
○ |
- |
- |
- |
- |
- |
Heartbeat グラフデータ保存期間 |
- |
- |
- |
- |
- |
- |
- 表の読み方
上記表のうち、記号の意味は以下に示す通りです。
記号
意味
◎
影響大
○
影響中
△
影響小
-
影響無 (またはログのみ)
例として、サービスアダプタに対する Push 数が増加すると、それに伴って以下のような性能上のインパクトがある、ということになります。
ARMS-Proxy サーバにて CPU の性能に大きく依存しており、Disk I/O、Disk 容量にも影響が及ぶ
Heartbeat サーバに対しては性能上の影響は発生しない
RS にて CPU の性能に影響が及ぶ
DBMS にて CPU、Disk I/O の性能に影響が及ぶ
具体的にどのような影響があり、何台まで SA を収容できるか、また具体的にどの程度 CPU を消費するのか、といった定性的な値は環境に大きく依存します。 大規模な環境での運用を行う場合、定期的にサーバの状況をモニタリングする、もしくは事前に検証機材等を用いて負荷テストを行う、 といった対応を取ることも有効な手段です。