バックアップ¶
SMF SDK システムのバックアップの作成方法や、バックアップからの復帰方法について解説します。
保管すべきデータとその説明¶
サーバの各コンポーネントごとにバックアップが必要なデータおよびファイル群をまとめます。 なお、本章ではサーバ上のログファイルは対象外としているほか、OS そのものや各種パッケージ、 OS 固有の設定ファイルについては取り上げていません。 本章を参考にし、運用環境ごとに必要なバックアップ手順と復旧手順を別途作成し、管理していただく必要があります。 また、冗長構成での運用となっている場合、冗長化時の切り倒し/切り戻し等については 切り倒し/切り戻し方法 をご覧ください。
RS¶
対象データ/ファイル |
概要 |
---|---|
DBMS 全体 |
SA のコンフィグ、操作履歴、サーバ設定情報など全般 |
DBMS のバックアップは、ご利用のシステムに合わせて行ってください。
ARMS-Proxy¶
対象データ/ファイル |
概要 |
---|---|
/var/service/smf/var/proxy 以下全て |
Push の実行結果等 |
定期的に、/var/service/smf/var/proxy 以下のファイルのコピーを作成しておきます。 tar+gz や zip などで圧縮して保存しておくのが一般的です。 なお、この際にファイルのオーナや権限がそのまま維持されるようご注意ください。
Ver.3.1 以降で、Proxy にて操作要求の実行結果の保存先を RS に設定し、 実行結果が全て RS に保存されている場合はこの操作は不要です。DBMS のバックアップを行ってください。
Heartbeat¶
対象データ/ファイル |
概要 |
---|---|
/var/service/smf/var/hb 以下全て |
Heartbeat 監視データ |
定期的に、/var/service/smf/var/hb 以下のファイルのコピーを作成しておきます。 tar+gz や zip などで圧縮して保存しておくのが一般的です。 なお、この際にファイルのオーナや権限がそのまま維持されるようご注意ください
バックアップを利用した復旧手順¶
ここでは、保存したバックアップデータを元にサーバを復旧させる手順について解説します。なお、 サーバの初期構築は完了し、必要な設定も完了していることを前提としています。
RS¶
DBMS システムのマニュアルに従い、データベースのデータ復旧を行ってください。 その他の設定ファイル等についても初期構築時の状態と同様に設定を行ってください。
/var/service/smf/etc/rs-api.properties
/var/service/smf/etc/rs-webui.properties (デモ環境ガイドの Web アプリケーションを利用している場合)
などが対象となります。
復旧完了後、Apache, Tomcat などのアプリケーションサーバの再起動を行ってください。
ARMS-Proxy¶
ARMS-Proxy 関連の設定ファイルは以下の通りです。これらについては初期構築時の状態と同様に設定を行ってください。
/var/service/smf/etc/proxy.cfg
/var/service/smf/etc/ca-cert.pem (RS-API またはデモ環境 WebUI にて生成されます)
/var/service/smf/etc/rs-cert.pem (RS-API またはデモ環境 WebUI にて生成されます)
/var/service/smf/etc/rs-key.pem (RS-API またはデモ環境 WebUI にて生成されます)
そして、保存しておいた /var/service/smf/var/proxy 以下のファイルを書き戻したあと、arms-proxy daemon の再起動を行い復旧させます。
# /sbin/service arms-proxy restart
Ver.3.1 以降で、Proxy にて操作要求の実行結果の保存先を RS に設定し、実行結果が全て RS に保存されている場合はこの操作は不要です。 DBMS のデータ復旧を行ってください。
Heartbeat¶
Heartbeat 関連の設定ファイルは以下の通りです。これらについては初期構築時の状態と同様に設定を行ってください。
/var/service/smf/etc/hbserver.conf
/var/service/smf/etc/hbprop.inc
/var/service/smf/etc/hbprop/ 以下の各ファイル
保存しておいた /var/service/smf/var/hb 以下のファイルを書き戻したあと、hbserver daemon の再起動を行い復旧させます。
# /sbin/service hbserver restart
なお、Heartbeat サーバの復旧処理後、RS および SA との監視ステータスの状態のずれが発生する可能性があります。 このため、復旧後にステータスの同期を取る必要がありますが、現在の SMF SDK ではこのための手段が提供されておりません。 申し訳ありませんがご了承ください。実際の本番環境での運用に際しては、冗長構成による運用を推奨します。